CM映像の配信をはじめとする、メイベリンの様々な試みに呼応するかのように、同社のモバイルサイトは活性化し、確実にエンドユーザーとのコミュニケーション・チャンネルとして成長した。同社があるキャンペーンに関して、モバイルのメルマガで告知したところ、告知直後の30分間で800人もの申し込みがあったという。これは、同社のPC向けWebサイトであれば一週間を要する人数である。この反応速度も、常に時代の最先端で勝負する企業にとっては重要な武器となり得るのだ。
動画配信に関しても、ユーザーからの評判は上々である。CM配信を開始すると、ユーザーからは、「次のCMを早く配信してほしい」といったメールが届くようになった。動画配信を開始する前には、この手の問い合わせや要望は、特に送られることはなかったという。
また、モバイルサイトのCM映像を新しいものに切り替えると、そのタイミングでダウンロード数が増える。アクセス数を増やすためのフックとして、動画は有効に機能しているのだ。さらに、同社がサイトへのアクセスログを調べてみたところと、ダウンロード数が増えた時には、他のコーナーへのアクセス数も増えている。動画を目当てにきたユーザーがサイト内をくまなくチェックしているため、結果としてサイトのすべてのページビューが増加しているという効果が見られたのだ。
「携帯電話は、ユーザーと迅速にコミュニケーションがとれるツールです。これを活性化させるためには、常に存在感と新しさを打ち出していくことが重要になります。メイベリンの場合、CM映像を更新するとアクセスが増えるということで、CM映像が大きな役割を果たしていると言えるでしょう。今後は、例えばメイクアップアーティストによるメイクの方法といったコンテンツなどもできれば、と考えています」
メイベリンは、モバイルサイトを活動の中心に据えることで、ターゲットとなる10代女性からの支持を集め、顧客、潜在顧客との間でスピーディなコミュニケーションを実現した。また、キャリア公認サイトとなることにこだわらず、店頭でQRコードを効果的に活用することで集客し、映像を効果的なイメージアップツール、集客ツールとして活用している。
モバイルサイトをPCサイトのサブとして位置づけている企業、映像を「オマケ」として活用する企業にとって、この逆転の発想は参考になるのではないだろうか?
【文中敬称略】
(2006/03/28)





